CT・超音波診断装置

CTとは

CT(Computed Tomography)とは、コンピュータ断層撮影の略です。放射線などを利用して物体を走査しコンピュータを用いて処理する機器は、MRIもPETもCTなのですが、一般的にCTと言えばX線を使ったCTを指します。動物医療ではまだまだ普及していないCTですが、近年その必要性は高まっており、当院にも導入されました。

当院のCT(日立メディコ/Supria)

ct_supriaこれが、当院のCTです。
連続回転スキャンを行いながら動物が寝ている寝台を一定速度で移動させ、そのらせん状のスキャンデータからコンピューターで画像を作り上げます。
ct_supria
これが、当院のCTです。
連続回転スキャンを行いながら動物が寝ている寝台を一定速度で移動させ、そのらせん状のスキャンデータからコンピューターで画像を作り上げます。

断面図での詳細な確認が可能

CTで撮影した写真のひとつです。
これは輪切りにした断面図ですが、CTでは様々な角度からの画像を作り出すことができ、診断に最も適した画像を見つけ出して確認することが可能になりました。また、造影剤を使った画像と造影剤を使わない同じ部分の画像と比較することで、より詳細な(たとえば腫瘍の範囲など)診断が可能になっています。

ASAP動物病院 CT断面図
CTで撮影した写真のひとつです。
これは輪切りにした断面図ですが、CTでは様々な角度からの画像を作り出すことができ、診断に最も適した画像を見つけ出して確認することが可能になりました。また、造影剤を使った画像と造影剤を使わない同じ部分の画像と比較することで、より詳細な(たとえば腫瘍の範囲など)診断が可能になっています。

3Dで立体的な確認も可能

ASAP動物病院 3D映像 当院のCTは解析度が高く、立体的な3次元グラフィックス画像の構築が可能です。断面では認識しづらい複雑な脈管構造や骨折の状況把握などがしやすくなりました。体が透けて見えるようなものなので、飼い主さまも自分の動物にどのようなことが起こっているのかイメージしやすい画像です。

3Dで立体的な確認も可能
当院のCTは解析度が高く、立体的な3次元グラフィックス画像の構築が可能です。断面では認識しづらい複雑な脈管構造や骨折の状況把握などがしやすくなりました。体が透けて見えるようなものなので、飼い主さまも自分の動物にどのようなことが起こっているのかイメージしやすい画像です

CT検査

撮影時間は10〜20分ほどしかかかりませんが、撮影中はだれも部屋に入らない状況でじっとしていてもらわねばならないため、基本的に全身麻酔が必要です。

動物には麻酔の負担がかかりますが、一度撮影すると数えきれないほど多くの画像を構築することができるので、単純レントゲンや超音波検査などで診断が不可能な部位や、より精密な情報が必要な場合には非常に有用な検査です。

CT検査の流れ

  • 基本的に検査は予約制ですが、当日中の撮影も状況により可能です。
  • 通常全身麻酔をかけます。
  • 寝台の上に寝かせます。
  • 撮影をします。
  • 検査時間は10~20分程度です。
  • 造影検査や、検査する部位が多い場合は少し時間が長くかかります。

CT特別講座もご覧下さい。

超音波診断装置

超音波検査(Ultrasonography:US Echo)は、超音波を対象物に当ててその反響を映像化する画像検査法であり、エコー検査とも呼ばれます。医療用の探触子(Probe プローブ)を体にあてて、その反響を映像にする画像診断法です。

動物医療では主に腹部超音波検査と胸部(心臓)超音波検査を行います。

当院の超音波診断装置(日立メディコ/ARIETTA 70)

当院の超音波診断装置は最高ランクのモデルです。高画質で高精度に画像化し、専門領域のアプリケーションにより高度な検査が可能です。プローブもコンベックス・セクタ・リニアの3種類を備え、検査対象物により使い分けて診断精度が高いものになっています。当院では検査室から中央診察室へ画像を転送して飼い主様にご覧頂けます。echo_arietta-70
echo_arietta-70
当院の超音波診断装置は最高ランクのモデルです。高画質で高精度に画像化し、専門領域のアプリケーションにより高度な検査が可能です。プローブもコンベックス・セクタ・リニアの3種類を備え、検査対象物により使い分けて診断精度が高いものになっています。当院では検査室から中央診察室へ画像を転送して飼い主様にご覧頂けます。

超音波診断装置での画像

心臓を超音波診断装置で撮影した画像です。カラードップラーという機能で血流に色と音声を付けた画像化を行い、心臓の機能の異常度合いを判定しています。超音波診断装置を使用するとリアルタイムでの映像がモニターに表示されます。腹部超音波検査では腹部臓器の形態的な異常を見つけたり、確認できる腫瘍の有無や調べたいものの大きさなどがわかります。ASAP動物病院 超音波装置の映像
ASAP動物病院 超音波装置の映像
心臓を超音波診断装置で撮影した画像です。カラードップラーという機能で血流に色と音声を付けた画像化を行い、心臓の機能の異常度合いを判定しています。超音波診断装置を使用するとリアルタイムでの映像がモニターに表示されます。腹部超音波検査では腹部臓器の形態的な異常を見つけたり、確認できる腫瘍の有無や調べたいものの大きさなどがわかります。

超音波診断装置の操作部分

暗いところで画像の判断をするため、超音波診断装置の操作部分はこのように明るく光るようになっています。ボタンがたくさんありますが、そう難しいものではなく、素早く操作できるようになっています。ASAP動物病院 超音波診断装置の操作装置
ASAP動物病院 超音波診断装置の操作装置
暗いところで画像の判断をするため、超音波診断装置の操作部分はこのように明るく光るようになっています。ボタンがたくさんありますが、そう難しいものではなく、素早く操作できるようになっています。

超音波検査を受ける

超音波検査はよほど特殊な状況でない限り、無麻酔で行われる安全な検査です。

動物を仰向けか横向けに寝かせてスタッフが手足を持った状態でプローブをあてます。体の表面(なるべく毛がない状態でないと超音波が通りません)のプローブをあてるところには検査用のゼリーを塗るかアルコールのスプレーで少し濡らします。毛があることが障害になるときは検査のために一部の毛を刈らせていただくよう、お願いすることがあります。

検査時間は検査する場所と状態によりますが、数分〜数十分の間です。